10年経った・・・
9月4日は、同じ部署で働いていたMさんの命日。毎年、この日になると、ふと思い出す。10年経ったので、ちょっと書いてみようかなぁって。
昨日まで、歩いて、話して、笑って、息して、仕事していた人が、今日いない・・・というのが初めてのことだってので、かなりショックだった。
8月末に体調不良を訴えて病院に行って、亡くなる前日は午前半休してペースメーカーをつけたと言っていた。午後から出社したMさんは、妙にドス黒く土色の顔をしていたけれど、全然しんどそうでもなく、いつもと変わらない感じだった。・・・顔色以外は。
先に仕事を終えた私は、「お先に失礼しまーす」と挨拶をしたのが最後だったと思う。顔色の悪いMさんに「早く帰って下さいよー」とも言ったような。
翌日、掃除当番で少し早く出社したら、「会議室に集合して」と徴集。
そして、上司から、訃報を聞かされた。
帰宅途中、最寄駅から自宅までの道のりで、心臓発作が起こって、駐車場でカバンを抱えたまま冷たくなってたって・・・。人通りも少なくない東京の住宅街だよ?もしかしたら、酔っぱらいが倒れているくらいにしか思われなくて、放置されちゃったのかも。それとも運悪く死角だったのか。
もう少し早く見つかっていれば、帰宅後に倒れていたら、午前中に行った病院で即入院になっていたら・・・。「たら」「れば」ばかりが、頭にグルグル。
電話は鳴る、締め切り時間は迫る・・・一見、いつもと変わらない営業所の1日のスタート。昨日までいた人が、事務処理のひとつとして扱われるのが、辛かった。
Mさんは、私に「いいオカンになりそうだなぁ」と、言ったことがある。
「オカンの前に、妻じゃないですか。いい妻にもなりそうでしょ?」と言ったら、笑いながら「それは、わからへんなぁ」って。
Mさん、私、オカンになったよ。でもね、残念なことに決していいオカンとは言えないんだ。予想ハズレちゃったね。今日も、つまらないことで怒っちゃったし。
今のパパゆきさんと当時あまり変わらない年齢だったMさんには、奥様も息子さんもいた。いきなり大事な人を失って、残されたご家族の10年って・・・。決して他人には分かるものではないけれど、考えただけで胸が痛む。
もし、今、パパゆきさんがフッといなくなったら・・・?想像すること自体、罪な気がする。
明日から、また、頑張ろう。
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コメント
元気にいてくれる家族があたりまえじゃないんだよね。
お互い幸せを大事にしようね。
投稿: koko | 2006年9月 8日 (金) 09:15
人の親になってからは、特に思うよね。
当たり前なことって、実はとっても幸せなのかも。
投稿: kyoko | 2006年9月11日 (月) 21:58